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2009年03月03日

ポーランドはユーロの夢をあきらめず

皆様、こんばんは!タマラです。

最近、エマージング通貨の中には比較的にいいパフォーマンスを示しているのはポーランド・ズロチとノルウェー・クローネです。今日はポーランド・ズロチ関連の幾つかの情報を取り上げてみたいと思います。

先ず、経済危機が深刻化しているにもかかわらず、ポーランド政府はユーロを導入する夢を決してあきらめない様子です。現地のメディアは2月中旬に「政府は憲法改正を行なわずにユーロ導入の準備段階となる欧州為替相場メカニズム(ERM2)への参加を実地する可能性がでてきた」と報じました。もっと詳しい情報を探してみると、与党のチェレボフスキ議長が「野党の抵抗を避けるために、憲法改正の投票をERM2期間の最終年にあたる2011年までに延期したい(*)」との考えを示し、ユーロ導入に対して改めて強い決心を示したようだ。どんな手段を使ってもユーロを導入する姿勢ですが、先ず、ポーランド通貨ズロチの急落をどうしても避けたいというところに現れるはずです。

実は「ズロチ急落防止対策」が既にではじめています。例えば、2月16日の週に入ってからはズロチが主要な通貨に対して大きく売られ始めたが、これを受けてポーランド中銀は18日に迷わずにユーロ売り介入に踏み込んだ。売られたユーロの総額がまだ公表されていないものの、ズロチが主要な通貨に対して、急上昇した結果となった。

しかし、当局が普通の介入に留まらず、「口先介入」の効果を巧みに適用しました。スクシペク総裁は23日、「ズロチの高いボラティリティが国の経済に悪影響を与えているため、これを阻止する措置を取る可能性がある」と表明し、中東欧諸国の情報交換や協調を呼びかけました。これを受けて、ルーマニア、チェコやハンガリの中央銀行は即時に同様の声明を相次いで発表し、行動を調整したい意向を示しました。この例は東欧諸国の中にはポーランドの強いリーダシップをはっきり表していると思います。

そして、最後になりますがポーランドの中央銀行は先週、政策金利を25%引き下げました。利下げが行なわれた直後にズロチが対ドルで13日前の水準まで売られたが、ポーランド中銀の姿勢が市場に十分に伝わっているようで、すぐに買い戻しが入りました。また、大幅な円安の追い風を受けて、ズロチ・円ペアが前週の25.132円から26.515円まで買われ、クロス円通貨の中に最強のパフォーマンスを示す結果となった。

上記のことを考えれば、ズロチは暫く基本的に底が堅い動きを続けると思います。エマージング通貨全般が上昇すると先頭に立ち、急落すると下げ渋る可能性が高いでしょう。

ところが、ポーランド中銀がこの方針をいつまで続けることができるか、大変気になるところです。。。
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* 現憲法によると法定通貨を発行する権限がポーランド国立銀行(NBP)与えられており、ユーロ導入の場合、その改正が必要とされている。しかし、憲法改正を行なうには下院で3分の2以上の賛成が必要である。そのため、ユーロ導入に対して消去的である最大野党PiSの支持も得なければならない。



globalinfo at 17:41
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