スポンサードリンク




2009年02月24日

モメンタムは大事ですが・・・心の片隅に

 こんばんは、中村です。

 24日の欧州外国為替市場でドル円は堅調。20時45分時点では1ドル=95.71円と前日NY終値(94.59円)と比べて1円12銭程度の円安・ドル高水準でした。20時30分過ぎに一時昨年11月28日以来の高値となる95.75円まで値を上げました。24日のアジア市場でノックアウトオプションが設定されていた95.00円を上抜けると買いが加速。欧州市場でもその流れが継続しているようです。ダウ先物の上昇やクロス円の堅調地合いも相場を支えているようです。
 一方、通貨オプション市場ではドル円の予想変動率(インプライド・ボラティリティー)が上昇。1カ月物アット・ザ・マネー(ATM)は18.5%前後と前日よりも0.5%程度上昇しました。ドル円が年初来高値を更新したことがボラティリティーの上昇に繋がったようです。ドルのコール(買う権利)オプションとプット(売る権利)との比較で持ち高の偏り具合を示すリスクリバーサル(ドル高方向への変動率からドル安方向への変動率を引いた値)はマイナス1.9%前後まで縮小しました。ドルプットオプションの需要が減少していることが読み取れます。

 また、ユーロ円が一時122.74円と1月9日以来の高値を更新し、ユーロドルもユーロ円の上昇やユーロポンドの上昇につれる格好で1.2830ドルまで値を上げていますが、個人的にはクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場でドイツ・フィンランド・ベルギーに対する保証コストが過去最高値を更新していることが気にかかります。CMAデータビジョンによるとドイツのソブリンCDS5年物のプレミアムは90.9bp、フィンランドは92.7bp、ベルギーは154.6bpとなっています。CDSの上昇は信用の質が劣化していることを示しています。
 夕刻に米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がインドの格付け見通しを「ネガティブ」に変更しましたが、英欧諸国の格付けに関する報道が突発的に出る可能性があることも心の片隅に置いておきたいところです。モメンタムは大事ですが、いけいけドンドンでユーロを積極的に買える状況だとは考えづらく・・・。

globalinfo at 21:01
スポンサードリンク
広告


マットキャピタル
風を読む
グローバルインフォ
プロの目線

記事検索