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2008年12月31日

30日のNY市場は動かずも、2008年は大荒れでした

おはようございます、中尾です。
 
30日の米国市場では、GMACへの資本注入を好感して米国株は上昇。ただ、ケース・シラーや米消費者信頼感指数は弱い内容ということもあって、伸び悩む場面もありました。為替のほうはといいますと、ほとんどの通貨がチャートは横ばいという感じで、方向感なくもみ合ったという感じです。年末要因のドル買いも散見されました。市場参加者も減っていたようですね。

 さて、2008年は大荒れの一年でした。ベア・スターンズ、リーマンはなくなり、投資銀行も姿を消しました。原油先物相場も米投資銀行は年末は200ドルだ、との見通しを発表してましたが・・・、昨日の終値は39ドル台です。{といっても、ここまでの大荒れは予想できませんね}バーナンキ議長は6月上旬、「ドル安が輸入物価とインフレの好ましくない上昇をもたらした」などと発言し利上げ観測が高まる場面がありました。ただ、その後の金融危機でインフレ圧力は吹き飛び、いまやデフレを警戒している状況です。9月を境に世界が変わってしまったわけです(ちなみに一年前のドル円は111円台、ユーロ円は162円台でした。変わればかわりますね)と、詳しく振り返っても良いのですが、何時間でもかかってしまうので、来年の見通しを。
 
 年が明ければ、早々にオバマ次期政権が発足(20日です)。つなぎ融資のお金も蒸発しますので、またあわただしい相場が戻ってくるのではないかと思ってます(GMAC経由で資金がGMに流れ込むということもあるのでしょうが、そんなことをしていると、ドルの信用・購買力は本当になくなってしまいますね)
 個人的には、年明け早々はポンドがどこまで売られるのか??を注目してます(ユーロポンド中心に。ユーロ円とポンド円の差を見ると分かりやすいですね)8日の政策金利発表前後は見ものですね。
 また、もう少し長い目で見ると、株価のもう一段の下押しがあるか?にも注目が集まります。3月ははやりもう一回下押しする局面があり、ドル円もここまで来ますと過去最安値に接近、更新があるのではと思っています。(3月は流動性が落ちますしね、1995年のときは4月19日につけてます)
 景気が反転するにはどうしても米住宅市場が下げ止まることが必要です。昨日発表されたケース・シラーなどの米住宅指標を見ていくなどが有効かも知れません。

最後に、今週読んだ本なのですが

拒否できない日本 アメリカの日本改造が進んでいる 関岡英之著
(2004年に出版されてます)

を読みました。

正直新書でちょっと躊躇したのですが、読みますと非常に情報が詰まってました。{まぁ、自分の勉強不足もありますが}日米構造協議を巡りアメリカがどのように、何の目的でアメリカン・スタンダード(最近は全く聞かなくなりましたねー)を日本に押し付けてきたのかがかなり詳しく書かれ、勉強になりました。

阪神大震災後の、建築基準法の改正を取っ掛かりとして、会計基準、裁判制度、独占禁止法の改正などへ話が展開していきます。
その間に、アメリカのやや不遜な?言動が具体的に書かれています。
今年の金融危機でアメリカの姿勢の問題点も明らかになっていますが、この本が書かれた時点では微塵もなく。読んでいて「そこまで言わなくても」というような米国の高官の発言があります。

今の、混乱しきったアメリカとのコントラストを意識つつ読んでみると、日米関係の今後を考えるのに参考になると思います。(直接経済には関係ない本でしたが、為替に関する言及もありましたので、取り上げました)

ということで、今年は混乱の年で、来年もまた予想のつかない厳しい相場環境になりそうですが、変化の兆しや、相場の情報などをきちんとつたえていけるよう精進してまいりたいと思います。

来年も宜しくお願い致します。
良いお年を



globalinfo at 08:57
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